ジェンダークリニックにてＬＧＢＴ診断（遺伝子検査）をしてきました

①ジェンダークリニックにてＬＧＢＴ診断（遺伝子検査）をしてきた

自分は一体人間としてどういう存在か、どのカテゴリなのか、今後どう生きていくかを確認するためジェンダークリニックに行きました。

1998年にオートガイネフィリア（ＡＧ）という精神医学的概念を日本で初めて紹介したという先生に診断してもらい、遺伝子検査もしてもらいました。

結果は、性染色体はＸＹで生まれの性は純正純粋の男性と証明されました。

学術的分類で言えば、異性装で性的興奮を伴い、社会から求められる女性性「女らしさ」や男性性「男らしさ」に違和感や抵抗を感じているので、

あなたはトランスベスタイト（TV)であると言われます。

（クロスドレッサーＣＤは広く異性装者でありＴＶはＣＤに入る）

またオートガイネフィリアの自己女性化愛好症は、医学用語では無く定義も曖昧ですが、TVより広くCDより狭いと考えられるので、わたしはAGより狭いTVと判断されます。

ここら辺の違いは先生によっても違うと思われます。

わたしは生まれは男、性自認が男で、性対象は２０代までは女性でした。

今は性自認は男（社会的性役割は女性を望む）、性対象は何だか解らなくなっていますが、

別のクリニックの診断では、性自認や性対象をあえて決めないまたは決められない不明のＸジャンダー（MtX）とも言われています。

このＬＢＧＴ以外の周辺カテゴリーはマジョリティ（世間）からは全部同一視されると思います。

診断結果から、ＣＤはＣＤのまま社会で生きていけるのかを深く考えてみました。

②ＣＤ（ＡＧ，ＴＶ含む）に人権はあるのか

LGBTは昨今ジェンダー平等が謳われています。

渋谷区や世田谷区を皮切りにして、性的少数者のカップルを「パートナーシップ」として公認する制度を導入した自治体はすでに240を超えており、人口カバー率は６０％を超えているようです。
参考URL→https://minnano-partnership.com/

結婚式も少しづつですが出来る時代になってきており、人権（生存権）が認められつつあるようです。

（ただ日本ではそもそも神社本庁や旧統一教会が反対しているようで、同性婚はおろかその他民法などの法律が未だに改正されないので全然権利があるとは言えないです。G7で日本だけ同性婚が認めてられないなど）

では、CD（クロスドレッサー）、AG（オートガイネフィリア）や、TV（トランスヴェスタイト）はどうでしょうか？

わたしは、社会的不安症と反復性うつ病を持っているので、原因がＣＤに起因するのでは無いかとジェンダークリニックを受診したわけですが、

その一因として社会的性、男性性が強い職場で働くことに抵抗を持ってます。

例えば自衛隊、建築現場の作業員、運送会社や引越業者、自治体の環境局など要するに男性比率が高い体育会系が苦手。

そもそも事務畑であり、今後働くにしても男性性として厳しいと思っている畑違いの職場に飛び込むと、うつ病再発のリスクが大きいと考えられるので、いっそのことＬＧＢＴ診断をもらって、女性として働くほうが、自分に合っているのではと思って先生に相談しましたが、

社会の役割性差と異性装で悩むのは別の話であって、逃避行動で女性性を選ぶのは間違いであると言われます。

LGBTとTVは性質が違うので診断書は書けないということでした。

先生は、ＣＤ特に性的嗜好の強いＡＧ，ＴＶについては、

のぞき、露出などの犯罪予備軍に近い存在であると警鐘を鳴らしており、そもそも権利云々いう資格は無いぐらいの論調をネット記事で述べています。

ＬＧＢＴＱ＋という言葉も認知度が上がってきていると思いますが、Ｑ＋（異性装者含む）には慎重な議論が必要とのことです。

今の日本では到底、

ＡＧ，ＴＶには、

人権は愚か、存在も否定されうる

なのでマジョリティ（世間様）には何も求めず、性的対象がどうであれ、誰にもＡＧ，ＴＶということを晒すことのないよう、男として、ひっそり生きていくべきということだと思います。

このところ、LGBTのニュースに関してブームに対する逆風（揺り戻し）が吹いますのでQ＋はやっぱり肩身が狭いと予想できます。(2022,12,25追記)

ただ、G7が日本で開催される２０２３年、ようやく国が動き出しました。
G7国で唯一同性婚の法律が無かったために、法制化されそうです。（2023,2,7追記）

それでも、LGBTの同性婚の法制化が進むだけで、Q＋は今まで同様放置されると思います。つまり、反対派は相変わらず根強いので、Q＋が差別意識無しで結婚式を行うことはまだまだ難しいでしょう。

こちらの記事は昨今の同性婚の動き、法制化に向けての動きなどとても参考になります。（2023.2.16追記）
でも同性婚の法制化への理解が進んでいるだけで、女装婚が難しいのはやっぱり変わりません。

同性婚の”今”を知る。結婚の自由は、誰もが生きやすい社会への一歩 | Yahoo! JAPAN SDGs – 豊かな未来のきっかけを届ける(新しいタブで開く)

③ＣＤで仕事をするには

先生は、「性自認が男性である以上、女性として働いたとしても、男性で働くより苦痛は大きくなる。」

「診断書無しでも女装で働けるかもしれないが、性自認が男なら働いても意味が無い。語弊があるが女性らしい仕事は、探せばある。」

確かに小さい会社や地方の会社では、性差が発生しやすいので、診断書無しで戸籍変更無く、見た目や声など男性のままで、

女性ですと自称で働いても、差別で苦しむ可能性が高いと思いますし、トイレや更衣室問題など物理的に無理な場合が多いと思います。まず周りが困惑します。

実質的に戸籍変更（GID診断が必須）無しでは、女装して働くことはかなり難しく、満足に働けないと思われます。

ＬＧＢＴは社会に認知されはじめ、仕事もレインボー就職という受け皿も存在し、積極的に採用しようという大手も増えています。（ブームで採用している可能性はありそうですが）

しかし、ＣＤ（ＡＧ，ＴＶ）は趣味女装とみなされ、実際戸籍変更していない男性が女装で仕事がしたいですと仕事場で伝えても、

は？性適合手術してないのに？趣味で女装って仕事舐めてる？

と思われ、現実的では無いと思われます。

女装して働ける場所は、夜のお店が多いですが、仕事として楽しめる方は大丈夫なのですが、一般企業とは異次元感が強い世界です。

④ＣＤで純女さんと遊ぶには

１０年ほど前ですが、とあるＳＮＳで、コンサバ系ファッションのコミュニティとか、女性着物のコミュニティに女装と明かして参加し

イベントに参加、その後個人的にも会ったり、お食事したりと女装でいろいろ外出を楽しめました。

このときは、わざわざＡＧやＴＶであると伝えていません。性的嗜好の話などをすると関係が終わると思ったからです。

わざわざ縛られたい系とか三角木馬に乗りたい系ですとかいきなり言わないですよね。

２０代のころ１０年付き合った彼女と別れたり、結婚を諦めたのもこのＡＧ，ＴＶをカミングアウトできないし

女装時間が削られるジレンマからの結果でした。ＡＧ女装人生を一人で歩んでいくことを決めたのです。

今でも、純女さんと遊ぶときは、異性装者（CD)であることは、もちろん説明しますが、ＡＧやＴＶの説明はしていません、聞かれたとしても誤魔化すでしょう。

つまり自ら社会的に封印しているのです。世間の女性は、ＡＧやＴＶもすべてマツコ～やミッツ～のようなＣＤをイメージしています。

また、ゲイと思っている方も多いと思われ、１対１で遊んでも体を求めてくる可能性が低いと思われていて、

女装を面白がって遊んでくれる純女さんは多いと考えるので、純女さんと純粋に遊びたい人はＣＤは有利だと思うのです。

⑤ＣＤ、ＡＧ、ＴＶの生存権はどこにあるのか

AGは、男性が自身を女性だと思うことにより性的興奮する性嗜好のパラフィリアの一種で、

精神医学における病理的な精神疾患と診断される症状であり、依存的症状もある精神障害の一種である。

でもＬＧＢＴのような権利保護の動きやそれを声高に主張する人はあまりいません。

それは性的倒錯者であるパラフィリアは広義には、

常識的な性道徳や社会通念から逸脱した性的嗜好とみなされているためで、

偏見や差別の原因となる場合があるからです。

そのような偏見、差別行動によってＡＧ本人は、著しい苦痛や、日常生活への障害、また同時に、

その社会的に容認され難い行動を制御できない場合がある(wikipedia)のですが、

現実は世間の差別偏見意識を恐れ受け入れ、隠し切らなければなりません。

とあるブロガーさん曰くは、ＡＧやＴＶは

１．徹底的に女性化する（診断書なんか無くても金さえあれば出来る）

２．現実を受け入れ、出来る範囲で女性化し、男性性として生きる

しかし、１の場合は資金枯渇で大抵不幸になる。

２の場合は、マジョリティから男性性を期待されて働くことになります。

わたしの場合、

１は１年前に資金面で無理と決定。

今回クリニックに通って２が確定しました。

他に選択肢を探して受診しましたが、結果２しか無かったです。

女装する人の半分以上はＡＧとのことですが、皆様２のように生きてらっしゃいます。

⑥ジェンダークリニック受診で分かった今後の自分

今回診断した結果、結論的には

ＡＧ、ＴＶであるわたしは、世間様の風潮を静かに受け入れ、

密かに、

世間様に迷惑をお掛けしないで、自分を満たして男性性社会に身を置いて生きていく、

ということが導き出された答えでした。

すべて想定内で今やってる行動を再確認しただけですが、

自分の中で客観的には診断され、気持ちの整理をしたかったので今回受診して良かったと思っています。

⑦社会的行事に女装で参加するには

例えばですが、CD、AG、TVでも自分が花嫁となって男性や女性と結婚式を挙げることは出来るのか？

根気と資金で可能な場合もありますが、実社会では非常に難しいと思います。

原因は、②のとおりです。

ＬＧＢＴ婚も施設の物理的問題や、宗教的問題、前例が無いなどの理由で、多くの式場で結婚式が出来ないようですから

Ｑ＋であるCD、AG、TVは尚のこと難しいでしょう。

女性として生きたいのではありません。あくまで女性に変身したいだけです。

特にAGは、正確な定義は無いにしても、わたしの場合は、他人を愛す自信が無く、女性になった自分が性対象という

セクマイ中のセクマイと言えるのですが、世間の認知が無く、有ったとしても偏見や差別に晒されるでしょう。

LGBにおいては、性対象がストレートでは無いというセクマイで、同性婚が認知されつつあります。

性対象が女性になった自分だとどうなのでしょうか？

T（トランスジェンダー）は、性別適合手術を受け戸籍変更すれば法律上本来の性になります。

LGBとは性別違和という違いがあります。

先日わたしが挑戦した「お宮参り女装」ですが、とある神社に問い合わせたところ、女装は事実上撮影は禁止という雰囲気でした。

正確には、着付けメイクと境内での撮影の話しまで進みましたが、女装であると告げた途端にメールの返事が途絶えました。

神社本庁が同性婚に反対しているようなので、なるほどと思いました。

CD、AG、TVは、LGBTQのQに当たります。

この性的少数者の中でも差があります。でもみんなひとりの人間だと思うのです。

性表現は自由です。

性対象は変わることもある。

性別違和も加齢とともに変わると思います。

みんなひとりの人間として平等に扱おうという至極普通のレインボー論に帰結するのですがＡＧ，ＴＶは取り残されています。

昔は、変身処も女装はしても良いが、外出はご遠慮くださいという世界でした。

女装は、いまだに気持ち悪い、変態というイメージが根強いと思っています。中高年以降は特にそうですね。

でも性対象が女装した自分であることは、別に世間に知らしめる必要は無く、密かに楽しめば良いと思います。

人前で性的趣向の話しは通常しないのと同じです。

要は、世間様（マジョリティ）に不快な思いをさせずに、

性的に満たされればそれはストレート（ノンケ）の人もLGBの人もAGも同じである。

AGやTVの方は、カミングアウトできずに、またはせずにこっそり楽しむ人が多いです。

わたしも去年までとあるSNSでＡＡ面（クリーン女装）のハンドルネームと

女装して性的興奮を楽しんでいるＡＢ面（裏女装）のハンドルネームに分けていましたが

今年夏にAG女装のハンドルネームに一本化しました。

要は女装自慰行為は何も恥ずかしいことでは無く、もっと自分がやりたいこと、楽しめること、

性的に満たされることを、世間に不快に思われない範囲でやれば良いと思ったからです。

ストレートな人の、子供を産むこと＝性行為は動物として当然の行為です。

マジョリティ男性は、アダルトビデオを見て、男優視点でイメージして楽しんでいます。

わたしは、着てみたい服装の女性側しか見ていません。着たい服を脱いでしまったら何も反応しなくなります。

AGやCDの人の性処理は、セルフもするし、人ともするし、ストレート（ノンケ）もLGBTも相手は誰であれ性行為はするので

同じ性的行動です。愛する対象も様々。わたしのように女装した自分という人もいます。

でも、

今の日本では到底、

ＡＧ，ＴＶには、

人権は愚か、存在も否定されうる

ＡＧ，ＴＶは性的嗜好が強く、時にのぞきや痴漢、窃盗など間違った行動を起こす人がいるのが事実なため、社会的に厳しい立場にあります。

このあたりがＡＧ，ＴＶが生きにくい社会にしていると思いますが、だからといって女装行動を制限されるのも悲しい話です。

LGBT婚が認知されつつありますが、いつかは女装する自分をカムアウトして、それを受け入れてくれる女性や男性が多くなって、正々堂々と女装して結婚式（女装婚）ができる社会になればと願っています。

学生の制服の男女差がなくなりつつあります。

男子もセーラー服を着て良いというニュースを最近良く見ます。

あと２０年ぐらい遅く生まれていたら女装婚が出来たのかも知れません。

せめて

結婚式などの冠婚葬祭、慶弔行事などのフォーマル行事を、

自由な服装で参加できるようになって欲しいと思います。